- gifted - ろうそく創作家のブログ

ろうそくにまつわる話やまつわらない話を気まぐれに綴っています。

ろうそくとキャンドルって違う?同じ? - 歴史から読み取ってみる その2 -

 

こんにちは。ぺこ。

 

日記をつける感覚で始めたはずのこのブログ

 

1か月半に1度の更新で、

 

もう早々に

 

日記ならぬ

 

月記。

 

でも今回

 

少し早く投稿できました。

 

ふふふ。

得意になることじゃない

 

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前回に引き続き、歴史から読み取るろうそく&キャンドルを綴っていきます。

 

前回は、日本のろうそく(キャンドル)の歴史をザックリお送りしましたが、

ザックリにしては長々と語ってますが・・・

 

今回は、西洋ろうそくの歴史のお話をしましょう!

 

お付き合い頂けましたら嬉しいです。m(_ _)m

 

 

❖ 西洋のろうそく(キャンドル)の歴史 ❖

 

前回の記事でお伝えしたように、

 

和ろうそくは、漆(ウルシ)や櫨(ハゼ)から採れる植物性の蝋を巻いた和紙の周りに塗る製法で、

 

今でもひとつひとつ手作りで作られています。

 

はてさて一方、

 

みなさんがよく見かける西洋タイプの蝋燭はというと、

 

編まれた綿糸の芯の周りに石油由来のパラフィンワックスや、

 

動物由来の蜜蝋、植物由来の大豆蝋(ソイワックス)などを固めたものだと思います。

f:id:gifted_pngn:20190601200837j:plain蝋燭に近いものは、古代エジプト(約5000年前)で使われていたラッシュライトと呼ばれる

 

獣脂の灯芯草蝋燭(とうしんそうろうそく)が一番古いものだといわれています。

 

けれども、今の蝋燭と違って、パピルスなどのふきわらを獣脂や蜜蝋に浸しただけのものだったそうな。

ちなみに、蜜蝋はミイラ作りに使われてたんですって

 

今の蝋燭のように形や機能を発展させたのは、紀元前500年(約2500年前)、古代ローマ人と考えられていて、

 

パピルスを丸めて芯にしたものを獣脂や蜜蝋に何度も浸して作るろうそくであったそうな。

 

現代でも、芯は違えど、同じ製法で家庭や養蜂場などで作られているのでございます。

 

中国では、秦代に、鯨油に始まり、蜜蝋の蝋燭も作られていたそうな。

 

ちなみに、チベットではヤクのバター、インドではシナモンで蝋燭が作られていたそうな。 シナモンの蝋燭・・・ときめく~♪

 

ただ、蜜蝋はわずかしか採れず、とっても貴重でド高級品だったので、

 

上流階級や、教会、寺院などにしか使うことができなかったそうな。

ミツバチ1匹が一生のうちに作る蜜蝋は、なんと、たった0.5g(ティースプーン10分の1杯分)なのです。

 

 

今では、色々な技法や形で作られ、

 

パラフィンワックスでの生産が抜きんでている西洋ろうそくですが・・・

 

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ここで!

 

パラフィン蝋燭のちょっとした歴史の流れをお送りします。

もう歴史語るのに夢中なだけ

 

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遡ること1800年代、ドイツやらフランスやらイギリスやらのヨーロッパのあちこちでパラフィンワックスの存在が判明して、研究されるようになったそうな。

 

そして、1848年に、イギリス人のヤングさんが量産に成功したそうな。

                  ヤングマンじゃないない)

 

1870年、最初に日本に西洋ろうそくを輸入したのがあの三菱財閥創業者の岩崎弥太郎さんらしい。

 

f:id:gifted_pngn:20190601155729j:plain

岩崎弥太郎

 

さすが、新しい風を吹き込む先駆者は、何でもやっちゃうんですね。

 それにしても、桑マンさんにそっくりだと思いませんか??え?世代的に知らんがなって?

 

そして1873年、日本でもパラフィンワックスの蝋燭が作られたそうな。

 

1890年代には、日本の会社がパラフィンワックスを輸入販売するようになり、

 

1900年、シェル石油の前身のライジングサンによって、パラフィン製の蝋燭が量産されるようになり、普及していくのであります。

 

手間と労力がかかって量産が難しい高価な和ろうそくよりも

 

安価で量産できる西洋ろうそくが、その時代のニーズをガバッと鷲掴みしたんですね。

 

 

ろうそくと西洋ろうそくは違う❖

 

2回にわたって、日本と欧米それぞれの蝋燭の歴史を辿りつつ

 

ろうそく vs キャンドル のテーマでお送りしていますが、

 

日本で育った蝋燭と

 

西洋で育った蝋燭は

 

見た目は子ども、中身は大人!

 

見た目も似ていて、機能や用途も同じ

 

ということが読み取れると思います。

 

目立って違う部分はというと、

 

芯でしょう。

 

和ろうそくは、和紙&燈芯の芯(芯の中は空洞)を使用、

 

西洋ろうそくは、綿芯(綿の糸を編んだもの)を使用しています。

 

この明らかな芯の違いや、和ろうそくの碇(いかり)型とか棒型のフォルムがまた

 

「WOW!! これがジャパニーズローソクね~! スバラシイ! Y・M・C・A !」

ヤングマン再登場。ヤングさんじゃないない。

 

なんて感じで、欧米人の心をくすぐるんでしょう。

偏見 

 

火を点けるとまた全然違うのです。

 

和ろうそくは、大きい炎で、まるで絵に描いたようなろうそくの形。

 

西洋ろうそくは、和ろうそくに比べると、おしとやかな炎。

 

なんだか、日本人と欧米人のキャラが逆になっているみたいですね。

 

ろうそく キャンドル

 

ではあるけれども、

 

和ろうそく 西洋ろうそく

 

もしくは、機能的な面や用途を見れば、

 

和ろうそく 西洋ろうそく

 

でさあね~。

ハリウッドザコシショウ」より引用

 

 

❖ 実際、どっちでもいい ❖

 

昔々の日本独自のスタイルに仕上がったろうそくと

 

外国で仕上がって輸入されてきたろうそくとのイメージの違いを

 

一言で表現するのに、

 

和ろうそくを、「ろうそく」

西洋ろうそくを、「キャンドル」

 

と、

 

ひらがなとカタカナで呼び分けることがあったのでしょうね。

 

日本語と英語の呼び方で分ければ、それぞれのイメージが湧きやすいので、

 

それが日本の若い世代に定着していったのだろうと思います。

 

でも、実のところ

 

和ろうそくも西洋ろうそくも、キャンドルと呼んで正解

 

単に、ろうそくと呼んでも正解

 

言っちゃえば、

 

アメリカンろうそくでも、フレンチろうそくでも、

 

和キャンドルでも、西洋キャンドルでも、スキャンダルでもキャンギャルでも

 

好きなように呼んだらいい

 

 

私なりに思うのです。

 

 

 ❖ 最後に ❖

 

今では、ほとんどの家庭の仏壇やお墓参りなどで

 

和ろうそくではなく、西洋ろうそくを多く目にします。

 

私のじいちゃんばあちゃんの仏壇でも、昔から

 

綿芯とパラフィンワックスの西洋ろうそくを使っています。

 

スーパーの仏具コーナーで売られているものです。

 

むしろ、和ろうそくを生で目にしたのは、一昨年あたり、

 

ネットで思い切って買った

 

高澤ろうそくさんのものが初めてでした。

 

お高いけど、

 

どうしても櫨蝋の感じを味わいたくてゲットだぜ。急にポケモン

 

届いた瞬間、すぐ開けてすぐ点火しました。

 

「炎でかっ!」

 

お恥ずかしい話、

 

これが、わたくしの和ろうそく様へのファーストインプレッションでした。

 

慣れない炎の大きさに驚きと戸惑いを隠せませんでしたが、

 

今ではもう、その大胆かつエネルギッシュで明るい中に宿る

 

芯がしっかりと通ったぶれない心持ちに首ったけでございます。

 

でも

 

うちの小サイズの仏壇には、西洋ろうそくの灯火のほうが向いているようです。

 

皆さんが目にする仏壇のローソク

 

和ろうそくでしょうか? 西洋ろうそくでしょうか?

 

 

さてさて、今回はこのあたりで。ドロンします。

 

次回は、仏具としての蝋燭についてちょっぴりお話できたらと思います。

 

 

2回にわたって長々と

 

「ろうそくとキャンドルって違う?同じ? - 歴史から読み取ってみる -」

 

に、お付き合いいただきました方に

 

心より感謝いたしますm(_ _)m

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